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小学生のうちに算数の速さの単元の苦手をなくすにはどうしたらいいの?

小学6年生の算数の中でも難しいと言われる速さの単元。
実際、苦手とするお子さんはとても多いです。
小学6年生で出てきた速さの問題は、中学1年生の文字式の単元や方程式の文章題で再登場します。
ただその時には基本的に、速さに関することはきちんとできていることが前提で授業がすすんでいきます。
できることなら小学生のうちに、遅くても中学校入学前までには克服しておきたいところです。

今回の記事では、小学生が算数の速さが苦手な時にどうすればいいのかについて書いてみたいと思います。

算数の速さの単元が苦手な小学生

速さって色々覚えることが多く難しい単元に見えます。
お子さんによっては全部暗記しないと解けないと思っている子もいるのではないかと思います。
難しく見えてしまうのですが、実は意外と易しいのがこの速さの単元です。

色々と覚えるのは大変なので、実は速さの単元で覚える必要があるのは3つだけです。
ちょっと器用なお子さんであれば、この3つだけを覚えるだけで速さの単元の問題を解くことができる子もいます。
3つと書くと速さの三公式[1]速さ=道のり÷時間、時間=道のり÷速さ、道のり=速さ×時間の3つの公式のことを速さの三公式なんて呼ばれることもあります。と思われる方もいると思いますが、速さの三公式ではありません。

覚えるべきは、速さの単位の前半部分の「時速」と「分速」と「秒速」の意味です。
この3つの言葉と意味さえ覚えればあとはきちんと解くことができます。
速さの意味を理解して時速や分速と秒速の表し方をマスターしよう!

意外かもしれませんが、速さで重要なのは速さの単位です。
例えば時速50kmの意味が分かれば、意外と解くことができます。

「はじき」や「みはじ」の図はいらないの?

速さの単元の代表と言えば、「はじき」や「みはじ」と言われる図ではないでしょうか。
はじきやみはじの図を使って速さの三公式を覚えよう!

「はじき」や「みはじ」の図を使うことで速さの三公式を覚えることができます。
というよりも、図に当てはめて解くという方が正しいかもしれません。
理屈の上では、その公式に数字を入れていくことで、問題を解くことができます。
しかし、意外なことにこの「はじき」や「みはじ」の図を使うと、中学生になると急に速さの問題が解けなくなることが多いです。
もって中学1年生というところでしょうか。
中学2年生で習う連立方程式の単元では、「はじき」や「みはじ」の図を書いて解こうとするには、ややこしくて仕方がありません。

「はじき」や「みはじ」の図を使うのはできない子だけ?

速さの問題をみるとすぐに、「はじき」や「みはじ」の図を描く子はたくさんいます。
気になるのは、この図を描く子たちに算数や数学が苦手という子がとても多いということ。
明らかに算数に強いなぁと思える子たちでこの図を描く子は皆無な気がします。

実際に算数が得意な子や数学が得意な子に、どうやって解いているのか尋ねてみると面白い答えが返ってくるんですね。
「普通にしたら解けるよ」
普通って何なんでしょうか。
普通って何かを尋ねると、
「だって…」
なぜその式が立つのかの説明が始まってしまいました。
さらに「はじき」や「みはじ」の図を使っているのか尋ねると、使ってないという子たちばかりなんですね。

どうやって解いているとうい部分は、そもそもの理屈で解いている感じの答えが多いです。
しかし、「はじき」や「みはじ」の図を使っているという子は見たことがありません。

「はじき」や「みはじ」の図は不要だと思って大丈夫だと思います。

速さの単位の意味が分かったら何をすればいい?

速さの意味が分かれば、あとは「単位換算」と「道のり」と「速さ」と「時間」を求められるようになれば、速さの基礎的な問題は大体解けるようになります。
まずは単位換算からしてみましょう。
時速から分速、秒速に単位を変えられるようになればOKです。

時速→分速→秒速の順に単位変換してみよう

それでは時速\(360km\)を分速になおしてみましょう。
時速\(360km\)は1時間に\(360km\)すすむという意味です。
つまり、60分間に\(360km\)すすむという意味なので、\(360km\)を60等分すればいいと言うことになります。
\(360\div 60=6\)となるので、分速\(6km\)ということになります。

さらに分速\(6km\)を秒速になおしてみましょう。
分速\(6km\)は1分間に\(6km\)、つまり60秒間に\(6km\)すすむという意味なので、\(6\div 60=0.1\)となります。
よって秒速\(0.1km\)ということになります。
またこの単位を秒速〇\(m\)の形にすると、秒速\(100m\)ということになりました。

秒速→分速→時速の順に単位変換してみよう

時速→分速→秒速の順に単位変換してみましたが、今度はこの逆、秒速→分速→時速の順に単位変換してみます。
先ほどの秒速\(0.1km\)を分速と時速に単位を変えてみましょう。
まずは秒速を分速にします。
1分間は60秒なので、秒速\(0.1km\)を60倍すれば分速になおすことができます。
\(0.1\times 60=6\)
となるので、分速\(6km\)になります。

さらに分速を時速にします。
1時間は60分なので、分速を60倍します。
\(6\times 60=360\)となり、時速\(360km\)ということが分かります。

先ほどの時速→分速→秒速の順の単位換算とは逆の流れになるだけですね。
なんだかちょっと分からない時は、下記の記事を参考にしてみてください。
時速から分速や秒速から時速のような速さの単位変換ってどうするの?
時速から分速のような時間の単位だけでなくkmからmの距離の単位まで速さの単位変換ができるようになろう!

道のりや速さや時間を求める練習問題をしてみよう。

単位変換が出来ればあとは、道のりや速さや時間を求めることができれば、一通りの速さの学習は終了です。
簡単な例題で、道のりや速さや時間を求めてみましょう。

例題
(1)分速\(40m\)の速さで15分歩きました。歩いた道のりは何\(m\)ですか。
(2)時速\(40km\)の速さで\(200km\)すすむには何時間かかりますか。
(3)30kmの道のりを歩くのに6時間かかりました。この時の速さは時速何\(km\)ですか。

(1)からみていきましょう。
1分間に\(40m\)の速さで15分歩いたので、$$40\times 15=600$$となるので、歩いた道のりは\(600m\)となります。
速さの公式に頼らない道のりの求め方ができるようになろう。

(2)をみてみると、
1時間に\(40km\)すすむ速さで\(200km\)すすむ時間を求めるには、200の中に40がいくつ入っているかが分かればいいので$$200\div 40=5$$となり、5時間かかることが分かります。
速さの単元の10mを分速2mで進むときのような時間の求め方

(3)をみてみると、
\(30km\)の道のりを歩くのに6時間かかったので、30を6等分して1時間あたりに進む距離を求めます。$$30\div 6=5$$となるので、時速\(5km\)になります。
速さの求め方を時速、分速、秒速ごとに解説

ここまでできれば、一通り解くことができるはずです。

まとめ

今回の記事では、小学生が算数の速さが苦手な時にどうすればいいのかについて書いてみました。
速さの単元の苦手を克服するのに必要な知識は速さの単位の意味くらいでしょうか。
速さの3公式でさえ、きちんと速さの単位の意味が分かっていれば、不要です。
基本的には、速さの単位の意味から速さの単位の単位変換、あとは道のりや速さや時間を求められるようになっていれば良い感じですね。
どうにも速さが苦手な時には、速さの単位の意味をきちんと理解し、身に付けてもらうことが大切です。
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References

References
1 速さ=道のり÷時間、時間=道のり÷速さ、道のり=速さ×時間の3つの公式のことを速さの三公式なんて呼ばれることもあります。