分数や小数の単元で小学生がつまずきやすい主なポイントとは?

1や2のような整数だと小学生にも理解しやすいのですが、数字が分数や小数になった途端に難しくなります。
やっていることは同じでも全く違う問題に見えてしまうということが少なくありません。

また、分数や小数が分からないことが、算数の苦手の元になってしまうこともあります。
そんなことになってはもったいない!

小学生の分数や小数に関する疑問を解消して、算数ができるようになりましょう。

分数や小数の単元で小学生がつまずきやすい主なポイントとは?

分数の基礎、約分ができるようになろう!

分数という数字が出てきて1番最初にぶつかるのが「約分」ではないでしょうか。
今まで扱ってきた整数にはない新しい概念に見えるため、約分を忘れたり、約分そのものができなかったり・・・
大人から見ると「どうしてそんな簡単なこともできないの?」というレベルの話なのですが、そんなレベルだからこそ、逆に教えるのが難しい!
どう言ったら伝わるんだろう?本当に分かったのかな?
教える方も教えられる方もモヤモヤしやすい・・・

難しいのは、ここでつまずくと、約分ができないまま学年が上がってしまうことです。
「今は分数に慣れていないからできないだけかも。分数に慣れたらできるようになるかもしれないから様子をみてみよう。」
教えるのが難しいが故にそんな判断をしてしまいがちですが、いくら分数の計算ができるようになっても、約分が自然とできるようになるのはそう多い例ではありません。
実際に中学生に数学を教えていると、約分ができない子がたくさんいます。
「計算は合っているのに約分してなかったから〇がもらえなかった」なんてことはよくあります。
しかも、口ではそう言っても、実際にもう1度解かせてみると、また約分ができていない・・・
こんな感じの子は意外と多いものです。

約分については、時間が解決してくれる可能性はかなり低いです。
これから長く付き合っていくことになる分数なので、早めに「できない」をなくすことが重要です。

【関連記事はこちら】
約分が苦手で分数の計算が苦手!分かりやすく理解させる教え方のポイントとは?

分母と分子の数が違う分数の大きさを比べる

分数の大きさを比べる問題が苦手という子は結構います。
この問題が出始めたあたりから分数が苦手という意識を持ち出す子も多いです。
できる子からすると、なにも難しくはない問題なのですが、ここで感じた苦手意識は中学生になってもずっとくっついてきます。

分数の計算が苦手な子の大半はそれ以前の「分数の大きさ比べ」ができない状態です。
逆に言うと、分数の大きさ比べが苦手な子は分数の計算も苦手・できないという事態になりやすいと言えます。

分数の大きさ比べが苦手な子が多いのは、その分数がどのくらいの大きさなのかが分かりにくいのが原因です。
日常生活で多く使う整数とその整数を10等分した数である少数はどのくらいの大きさなのかが直感的につかみやすいのですが、分数はそうはいきません。
これは分数に対する「慣れ」の問題でもありますが、そもそも分数ってどんな数?というところから混乱している子は多いものです。
これは中学生や高校生になっても分数を苦手としている子にも当てはまります。
知らないもの・よく分からないもの同士の大きさを比べなさい、と言われても、手が出せないのは当然と言えば当然です。

分数の大きさを比べる問題は中学生以降はほとんどでてきません。
しかし、この問題が土台となった問題は中学1年生の最初にでてきます。
「分数の大きさ比べ」ができないのを放置したせいで中学1年生のGWにはすでに落ちこぼれということも・・・
分数に対するイメージを早めに作ることが、今後の「分数」の問題に対する苦手意識を減らしていくための鍵となるのではないでしょうか。

【関連記事はこちら】
分母も分子も異なる分数同士の大きさの比べ方とは?

計算するときに帯分数は仮分数になおすべきなの?

「帯分数」と「仮分数」は分数の計算の難しさをグッと上げてしまいます。
今までに習ってきた計算問題は整数なら整数のまま、小数なら小数のまま計算してきました。
分数も分数のまま計算してきました。
分数の計算は整数や小数の計算と違い、通分や約分などで計算手順が複雑になったと思います。
大人から見ると小さな変化ですが、「分数」というだけでいっぱいいっぱいになっている子からすると・・・
手順が複雑になったことで難しいなと感じているところに帯分数と仮分数というのが登場すると、もう大混乱・・・という子は多いです。

学校では大体、「帯分数は仮分数になおして計算しましょう。」と習うことが多いのですが、まず、そこから難しい・・・できない・・・となってしまう子もいます。
「帯分数から仮分数になおす」作業のせいでますます分数の計算が苦手になってしまう・・・
当たり前ですが、帯分数を仮分数にしても、帯分数のまま計算しても答えは同じになります。
そんなときは無理になおしたりせずに計算するのもアリだよと私は教えています。
むしろ、帯分数を仮分数になおすことによって、計算が難しくなってしまう場合だってあるのです。

分数は苦手としている子たちが思っているほど、難しいものではありません。
いつもとは違う解き方を見せることによって、今までとは違う世界が見えるようになる子がいるのもまた事実です。

【関連記事はこちら】
帯分数は仮分数に直すのは絶対なの?分数をそのまま計算した方がいいときってある?

分数や小数の逆数の見つけ方とは?

割り算で使う「逆数」は教えるのが難しい言葉の1つです。
逆数は使えると計算が楽になる便利な数字でもありますが、習いたての小学生には見つけるのが難しいこともあります。
「ある数に掛けると1になる数がその数の逆数だよ」と口で言うのは簡単なのですが、なかなかその意味を理解してもらえないのです。
見つけるのが難しい理由はやはり、イメージが湧かないからというのがダントツ1位だと思います。
「もとの数の分母と分子を入れ替えた数」=「逆数」と覚えてしまう子もいますが、これで対応できるのはもとの数が分数か整数1)整数は分母が1の分数とみることができます。の場合がほとんどです。

難しくなるのは、もとの数が小数だった場合です。
希に上記の覚え方で小数でも対応できるという子もいますが、そう多くない数だと思います。
逆数の意味がつかめていない子が最もひっかかりやすいのが小数の逆数です。
これは小数と分数は全く違う数字だと思っていることが多いのが原因です。
小数は分数で表すことができないとなぜか思い込んでいる子は結構います。

難しいのは、単に「小数は分数で表せるんだよ」と教えてもなかなか納得してもらえないことです。
何言ってるの?って感じですが、実際に教えてみるとよく分かると思います。
とりあえず、その場では言われたやり方で小数を分数になおし、逆数を出すことができますが、時間がたつとまたできない状態に戻ってしまいます。

特に小数の逆数は理解させるのが難しいものではありますが、ここがクリアできれば、整数の計算でもかなり優位に立てると思います。
教えるのが難しいからこそ後回しにしたくなりますが、時間がかかってでもしっかり理解させておきたい単元の1つ、それが約数です。

【関連記事はこちら】
分数や小数の逆数の見つけ方は?

まとめ

今回は分数や小数の単元でつまずきやすい主なポイントをまとめてみました。
苦手とする子が多いポイントは意外にも大人から見ると簡単なものだったりします。
その分、教えるのが難しいので、後回しにしたり、時間にまかせたりしたくなりますが、その結果、大変なことになっていくというのはよくあります。

分数は中学生になっても苦手とする子は多いです。
「分数が1つでも混ざった計算はできません。」と言う中学生は結構多いです。
そんな子の話を聞いてみると、小学生のころから分数はよくわからなかった、という話が出てきます。

分数や小数は特別な数字ではありません。
計算したら分数や小数になったときはそれは答えが間違っている。
中学生の中には本気でこう考えている子が多いですが、それは分数や小数を特別な数字だと思っているのが原因です。
そう考えているせいで、本当は合っているのに、答案用紙に答えを書かずに点数が取れないという事態もよくあります。

分数や小数に対する苦手意識はできるだけ早く摘み取ってあげてくださいね。

References   [ + ]

1. 整数は分母が1の分数とみることができます。