分数の大きさを比較するには大きく3つの場合があります。
今回の記事では、分母も分子も異なる分数の大小関係について書いてみたいと思います。
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分母も分子も違う分数の大きさを比較する方法とは?
分母の数も分子の数も違う分数の大小関係を比較する方法をみていきましょう。
基本的には、分子もしくは分母を揃えないと、分数の大きさの比較はやりにくいことが多いです。
分数の大きさを比較するには、分母が同じ分数にすることで比較するやり方が一般的です。
早速例題を使って分数の大きさを比べてみましょう。
まずは分母を揃えて分数の大きさを比べてみましょう。
分数の分母を揃えて大きさを比べてみる
\(\frac{7}{13}\)と\(\frac{10}{23}\)の分母を揃えてみましょう。
\(\frac{7}{13}\)には\(\frac{23}{23}\)を、\(\frac{10}{23}\)には\(\frac{13}{13}\)を掛けてみると、\(\frac{7}{13}\)は\(\frac{161}{299}\)に、\(\frac{10}{23}\)は\(\frac{130}{299}\)となります。
分母を揃えたらあとは分子の大きさの比較をすればいいので、\(\frac{7}{13}\)の方が大きいということになります。
通分できるかがポイントになりますね。
通分する目的は大きさを比べること、実は分母の計算は不要なんです。
実は、分数の大きさを比較すればいいというだけであれば、ここまで計算する必要はありません。
分母は、掛け算のまま計算しなくても、問題ないんですね。
先ほどの\(\frac{7}{13}\)と\(\frac{10}{23}\)を通分して、それぞれ$$\frac{161}{13\times 23}、\frac{130}{23\times 13}$$とすればOKです。
どちらの分数も、分母が、\(13\times 23\)[1]順番は違いますが、\(13\times 23\)と\(23\times 13\)は同じ意味です。になっていますよね。
と、言うことは、計算をしなくても分母がそろっているとみていいということです。
いつも全部計算しないといけないというわけではありません。
このように、計算をしなくてもきちんと答えに行きつくのであれば問題ありません。
分子を揃えて分数の大きさを比べてみる
\(\frac{7}{13}\)と\(\frac{10}{23}\)の分子を揃えてみましょう。
\(\frac{7}{13}\)には、\(\frac{10}{10}\)を、\(\frac{10}{23}\)には\(\frac{7}{7}\)を掛けてみます。
すると、\(\frac{7}{13}\)は\(\frac{70}{130}\)に、\(\frac{10}{23}\)は\(\frac{70}{161}\)になります。
よって、\(\frac{7}{13}\)の方が大きいということになります。
この計算も同じように分子は計算しなくても等しいことは明らかです。
分子が同じになるように、分母と分子に同じ数を掛けたのですからね。
つまり、分子は計算をせずに掛け算のままで、分母の数を比較することで、分数の大きさを比べることも可能になります。
一般的には分母を揃えると思いますが、分数の理解を深めるために、分子を揃えても分数の大きさの比較ができるということを理解できるといいですね。
分数の大きさを比べるときには通分しないといけないと、教わっているときには、色々な方法があることが分かると楽しいかもしれませんね。
分数に同じ数を掛けてみる
分子を揃えたり、分母を揃えたりすることで、分数の大小を比較してきましたが、他にも方法があります。
別の方法で分数の大きさの比較をしてみましょう。
分数の大小比較をするのが、整数同士の大きさの比較と比べて難しいのは分母があるからですよね。
いっそのこと分母を消しちゃうという方法もあります。
\(\frac{7}{13}\)と\(\frac{10}{23}\)のそれぞれに\(13\times 23\)を掛けてみましょう。
どちらにも\(13\times 23\)を掛けてみると\(\frac{7}{13}\times 13\times 23=7\times 23=161\)、\(\frac{10}{23}\times 13\times 23=10\times 13=130\)となります。
よって、\(\frac{7}{13}\)の方が、\(\frac{10}{23}\)よりも大きいということが分かりました。
このやり方はちょっとずるいかもしれませんね。
小学校ではあまり習わない方法だと思いますが、数字遊びをする上では面白いやり方ではないでしょうか。
ちょっと気を付けたいのは、どちらの分数にも\(13\times 23\)を掛けたので、2数の大小関係を比較する分には影響はありませんが、元の数とは違うものになってしまっている点です。
当然ですが、\(\frac{7}{13}\)に\(13\times 23\)を掛けて出てきた数161は、\(\frac{7}{13}\)ではありません。
大小関係だけの問題の練習をさせると、分数の足し算でも分母を払ってしまうようになる子がいます。
教えるときにここだけは注意してください。
使うのであればきちんと理解した上で使うようにしましょう。[2] … Continue reading
まとめ
今回の記事では、分母も分子も異なる分数の大小関係について書いてみました。
一般的には通分をして大小比較ができればそんなに問題にはなりません。
まずはきちんと分母を揃えて分数の大きさを比べることができることができがOKだと思っていいと思います。
分子を揃えて分数の大きさの比較をするのはちょっとやりにくいと感じるお子さんの方が多いと思います。
これは分数の理解を深めるためのツールとして教えてあげるといいと思います。
算数の苦手なお子さんには混乱のもとになるので控えたほうが無難かもしれません。
最後の同じ数を掛けて大小関係をみる方法は、2つの分数の大きさの関係は同じ数を掛けているため変わりありません。
ただ、元の分数との大きさは全く違うものになるので、分数の理解をきちんとできているお子さんに教えてあげると面白く感じてくれるかもしれませんね。
理解が浅い場合は、大小関係にとどまらず常に分母を払ってしまうようになるお子さんもいるので、このやり方は内緒にしておく方がいいと思います。
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