3.1+2.9を計算すると答えはいくらになるでしょうか?
小学校で習う小数の計算問題ですね。
6.0と書くと小学校では減点となることが多いと思います。
答えとしては6という子が多いのかな?
同じモノにも違うモノにも見える6.0と6。
答えを書くときはどちらの方がいいのかを考えてみました。
小数点以下の0は消すのが正解なの?
私が小学校の時を思い返してみると、6.0は不可だったように記憶しています。
実際話題になったのは学校で6.0というように答案を書いた小学生のお子さんのがテストで減点されたというもののようです。
考えてみるとなかなか面白いなぁと思ったので自分の考えをを書いてみたいと思います。
実際に、この記事を読んでいる方はどちらのほうがいいと思いますか?
私は6の方がいいんじゃないかなぁと思います。
自分が小学校の先生であればそう教えます。
6.0だと減点しちゃうかな。
少し頭が固いのかもしれませんね。
なぜ6とするほうがいいのかということについて書いてみます。
6.0でもいいんじゃない?
ネット上を見ていて面白いなぁと思ったのは、有効数字を考えると6.0の方が正確であるという考え方。
確かにそうですね。
有効数字を考えると、6.0と書いた方ががいいことは間違いないでしょう。
なるほどと思いつつ、小学生に有効数字について考えさせるとなるとどう説明すればいいのかという点が難しい気がします。
小学生で有効数字の概念をきちんと理解できたとしても、算数にそれを持ち込んでいくとものすごく大変なことになってしまいます。
例えば、$$100+200$$という計算を考えると、この時の有効数字が不明だとか小学生が言い出したら嫌だなぁ…というか面倒だなぁと…
有効数字なんて考えなくて、6でも6.0でもいいじゃん!
そんな小難しい有効数字なんてめんどう!
でも、どっちでも正しいとしちゃえと言う考え方でいくと万事解決!となりそうですよね。
しかし、ここでまた1つ問題ができてしまいます。
6.00って答えた時はどうなるのでしょうか。
自分が小学校の先生だったら、どう採点しますか?
6も6.0も有効数字なんて考えないからどっちも一緒だ!となると…
必然的に6.00もOKな気がします。
答案を書く側からすると文字数が増えるだけで大変なのですが、6.0000000みたいなことを書いてくる子もでてくる気がします。
実際に教えた子のなかにはそんなことをやらかす子がいました。笑
これも丸にするのか…
いや、それ以上にこんなことを書いてくる子の将来のほうが心配になってきます。
もし、理屈は抜きで、「小数点以下の0はいくつつけてもいいよ」と教えてしまうとどうなるでしょうか?
答えがたくさんでてきそうですね。
なんとも言えない事態になりそうです。
あんまり色々言っていくと大変じゃ…
これでもいいんじゃないかと言っていくと他にもあるのではないかと思います。
算数の問題で「計算をしましょう」みたいな問題文のあとに計算問題があることが多いと思います。
この時の計算って何?ってところから始まると大変ですね。
計算をしましょう。
\(5+3\)
この先は計算さえすれば最終的にはどんな形になってもOKとなっちゃうのでしょうか。
$$5+3=6+2$$これは計算したことになるのか、ならないのか…
計算したようなしていないような。
計算するの定義を書くべきでしょうか。
もう訳が分かりません。
算数や数学の答え方はある程度、慣習的な要素があってもいいと思うのです。
わざわざ微妙なところをバツにする先生には何かしら考えがあったのではないのでしょうか。
先生の考えをちゃんと聞いてみるといいのかもしれません。
学校の先生の理屈にも耳を傾けてもいいのでは?
丸だバツだと議論していくとおそらく6でも6.0でもOKとなると思います。
採点者からすると丸にするのって実は楽なんですよね。
丸にされてご立腹される親御さんってあまりいないと思います。
ネットで話題になる採点で、こんな答案が丸になった!という話は見かけません。
見かけるのは、こんな答案がバツになった!というお話です。
丸かなぁ?バツかなぁ?と疑義があるところに関しては全部丸にしておけば楽ちんなんですよ。
子どもたちが後々になって困ったところで学校の先生は困りませんからね。
中学生になってできなくなったからといって、責任を追及されるわけでもありません。
そもそも小学生のうちにお子さんが勉強についていけなくなったからといっても、責任を取らされるなんてこともないでしょう。
親御さんから減点したことでクレームを受けるという事例が増えれば学校の先生方も身を守るために「何でも丸にしよう」となってしまいやすいと思います。
なんでも丸にしていって、そこにクレームがあればさらに採点基準が緩くなっていく…
そうなってくれば、もう小学校の先生が採点なんてしない方がよくなりそうです。
親御さんの趣向によって丸かバツか決めないといけなくなってしまいます。
それは先生の日々の業務量からいっても無理でしょう。
そうなれば、学校でテストをして、解答を親御さんに配布し採点して持ってきてもらうのが1番問題にならないように思います。
いや、なぜ親が採点しないといけないんだとなれば…無限ループですね。
学校って大変そうです。
まとめ
今回の記事では小数点を消すべきかということについて書きました。
ここまで色々書いてみましたが、書いているうちに疑問に思ったことがあります。
もっとあやふやなものになるとこれでもいいじゃないかと考えられる答えがあっても意外と問題にならないのかなと。
例えばそれは、国語で登場人物の気持ちを答えるような問題です。
小数点以下の0を削除したほうがいいのかそのままのほうがいいのか、という選択肢よりももっとたくさんの選択肢が見つけられそうですよね。
テストの採点をするには、まず始めに丸とバツの何かしらの基準を決めなければいけません。
その基準を誰もが納得できる形にするのは現実的に難しい…というよりも不可能です。
多少うーん、というところがあるのは仕方ないのかもしれませんね。
また小学生という年齢もあり全部を論理的に説明して理解させるというのも難しいですよね。
ある程度のことは決まりとして教えて、理解が深まるにつれて別の書き方もできるということを知っていけばいい気がします。
あまりぐちゃぐちゃ言っていると小学校の先生になりたいなんて言う方はいなくなってしまわないか心配になりますね。
どう採点してもみんなが納得ができるという妥協点を見つけるのは難しそうです。