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読書に頼らずに子供の国語力や読解力を伸ばす会話力の鍛え方とは

国語の問題が解けなければ国語力や読解力が足りない、算数の文章題が解けなければ、国語力や読解力が足りないと言われたことがないでしょうか。

国語力、読解力と簡単に言われますが、なかなか鍛えることが難しい力でもあります。

何をすればいいの?と聞けば、本を読みましょうと読書を勧められることが多いのではないでしょうか。

今回の記事では、母親が読書に頼らずに子どもの国語力や読解力を伸ばすためにできることについて書いてみたいと思います。

本を読まずに子供の国語力や読解力を伸ばす会話力の鍛え方とは

小学生や中学生の子たちと話をしていると、会話をした段階で残念な感じなお子さんに結構出会います。
質問と答えがかみ合わないくらいであればいいのですが、答えが全て単語であったり、yesやnoしか返ってこないというお子さんもいます。
そういうお子さんって、やはり筆記テストが苦手ということも多いものです。
きちんと自分の意思を伝えられるようになると、国語の成績などが向上するだけでなく友達関係もうまくいったり、先生との関係もうまくいったりするようになります。

そんな国語力や読解力につながる会話力はどうやって鍛えるといいのでしょうか。
会話という科目もないので、なかなか難しいですよね。
一見難しそうに見えますが、ちょっとした工夫で会話力はグッとあがります。
実際に私がしているやり方をご紹介します。

単語でなく、文で話させるといいとは言うけれど・・・

子どもが単語で話すことはあまりよくないというお話は聞かれたことはありませんか。
そうは言われても、単語で話す子どもに対して、文で話すように促すのは難しいことです。
単に「文で話しなさい!」、「文で話しましょう!」・・・などと促しても「はぁ?」となるのが落ちではないでしょうか。

どういうことかというと、お子さんが、
「おやつー」
と、言ってきたことに対して、
「文で話しなさい!(文で話しましょう!)」
と言えばきちんと言い直すものでしょうか。
お子さんからすると単に面倒だと感じてしまい、この一言でお子さんが文で話すようになるのは現実的に難しいと思います。

この「文で話しなさい!(文で話しましょう)」という言葉は子どもからの反発が大きくなりがちです。
なぜでしょうか?

言葉が暗にほのめかす意味も考えて話をしよう

この「文で話しなさい!(文で話しましょう!)」と言う言葉には、どんな意味があるのでしょうか。
表面的な意味だけでなく、その言葉の裏にある意味も考えてみると良いと思います。
「文で話しなさい!(文で話しましょう!)」という言葉の意味の表向きの意味は、字面通り「単語で話したことを、文で言い直しなさい」という意味になります。
特におかしなところはありませんね。

実際にお子さんがこの言葉を言われたときに、感じるもう1つの意味は何でしょうか。
この言葉のもう1つの意味は、「あなたの言った意味は分かってるよ、でも言い直しなさい!」という意味に聞こえるのではないでしょうか。

問題なのは、意思疎通はきちんとできているという点です。
言葉を発する一番の目的は、自分の意思を伝えることです。
つまりお子さんの返答で十分にその目的は果たせているのです。
お子さんからすると、
「言葉を発することで親御さんに自分の言いたいことは伝わっているのに・・・」
「言い直すのだるい・・・」
とくらいしか思えないと思います。

でも、お子さんが単語でしか話さなくても、親御さんがこういったことを考えなくても、ちゃんとお子さんが言ったことが聞こえていても、お子さんに聞き返すことがありますよね。
どんなときか思い浮かびますか。

何言ってるの??

親御さんが本気でお子さんに聞き返す時って、本当に分からない時ではないでしょうか。
そもそも聞き返すという行動をするというのは、何を言っているのか分からないときやその意図を確認するなど、言葉を発した相手から何かしら情報を求めるときです。

お子さんに文で話をさせたいからということで、文で話すようにいうのはただその動作をさせたいだけですよね。
そこにきちんと情報を伝えてもらうという意図が加わったときはどうでしょうか。
「自分の伝えたいことが伝わっていないのかな?」
と、お子さんが感じたなら、お子さんもきちんと自分の意思を、考えていることを伝えようとします。

単に、お子さんが話した内容を文にさせるということは、お子さんからすると意味の感じられない行動です。
お子さんが文で言い直すという行動に、自分の意思を伝えるという意味が加わったときに、きちんと文で話すと言うことができるようになるのではないでしょうか。

そう考えると、親御さんがお子さんの言っていることを理解できていないとお子さんが感じればお子さんは説明せざるを得なくなります。
というよりは、自分の言いたいことを言い直す必要があるということを認識できるので、きちんと話さないといけなくなります。
単に、「文で話しなさい!(文で話しましょう!)」というのとは状況が変わりますよね。

親御さんに求められるのは?

このやり方をしようとしたときに求められることは、親御さんの演技力です。
きちんと、「あなたの言っていることが分からないよ」というメッセージをお子さんに届けることができるのかというところが勝負所になります。
きちんと、ココがお子さんに伝われば、お子さんもきちんと文で話す、また伝えることが多ければ文章で話そうとするようになるはずです。

きちんと文で話せるようになったら・・・

次はきちんと誤解されないように自分の意思が伝えられるように、お子さんを鍛えていきましょう。
一応きちんと文になってきたら、次は主語が抜けていないか、省略しても分かる範囲か、文の解釈が複数取られるものでないかを判断しながらとぼけてみます。

私は子どもたちが話した内容に複数の解釈があるときは、子どもたちが不利になる、または、話したことが分からないふりをすることが多いです。[1] … Continue reading
子どもたちが話した内容が複数の解釈がある、主語が落ちているということくらいであれば修正もしやすいのですが、子どもたちは自分の頭の中にあることを話を聞いている人も理解している、共有しているように話すことがあります。

そんなときは、例え意味が分かっても分からないふりをします。
自分の頭にあることや、頭の中で描いていることなどが相手には見えていない、同じ情報を共有できていないということを認識させてあげましょう。
ちゃんと話をしないと分からないということが分かれば、自分の伝えたいことを順序立ててきちんと説明しようとするようになります。

まとめ

今回の記事では、母親が子どもの国語力や読解力を伸ばすためにできることについて書いてみました。
お子さんが会話をする際に、単語だけで答える原因は、よく話す人が自分の言うことを単語でも理解してくれるため、文で話す必要がないということがあげられます。

特にお子さんに優しい方がお子さんのしたいことなどを、お子さんの発した一言から分かってそのことを実行してくれたり、お子さんの態度からお子さんが何も言っていないのにしてくれたりということが多いと、お子さんの言葉がどんどん単語化してしまう気がします。
もちろん、一緒に住んでいれば何も言わなくても、ちょっと言うだけでも、何を考えているのかは分かるのかもしれません。

ただ言葉というのは、自分ではない誰かに何かを伝えるために発するものです。
その相手はお子さんが成長するにつれて、身内や友達だけでなく、全く知らない誰かであったり、役所の人であったり、自分とは普段全く関係のない、自分のことを知らない人になるため、自分の事を知らない誰かに自分の伝えたいことを伝えるべく言葉を発するようになります。
そのときに、単語で伝えることはできないでしょうし、簡単な文で済むという訳でもなくなってしまいます。
伝えることも学生から社会人になれば複雑化していきます。
そんなときでも、対応できる会話力を身につけさせたいですよね。

お子さんが成長しても困らない会話力を身につけるには1番身近な親御さんや身内の方の協力が最も必要なのではないでしょうか。

References

References
1 主語が落ちていることや主語と述語があっていないことが認識できるようにとぼけることもあります。お子さんの性格によっては直接指摘することもあります。