速さと距離の単位が揃っていて、速さと答える時間の単位が揃っていると時間を求める問題はそんなに難しくありません。
しかし、1つでも単位が揃っていないもところがあると、1度単位を揃えるか最終的に単位を変えるなどちょっと手間が増えます。
解き方も1つに定まる訳ではないので、算数が苦手なお子さんは大混乱…てことになってしまうこともあります。
この時って、速さの単元が苦手だから解けないと思われがちですが、意外なことにそうでないこともあります。
以前から公式に代入するだけで解いていたり、何も考えずに適当にしていたりなんてお子さんもよくみかけます。
もし速さで躓いて勉強をしてもなかなか成績が伸びない・できるようにならない時は違う側面を考えてもいいかもしれませんね。
速さや距離の単位変換などが必要な時の時間の求め方
速さの単元の単位が揃っていない時間の問題の求め方です。
単位が揃っていない問題を解くのはお子さんの立場から見るとなかなか難しいものです。
大人の目線から見ると単位を揃えるだけに見えるかもしれませんが、なかなか上手くいきません。
特に予告なく問題が出てくるとついそのまま公式に入れてしまうという子がたくさんいます。
しっかり理解するとそういうミスはほとんどなくなりますよ。
もし時間の単位が揃っていても時間が求められないときはこちらの記事を読んでみてください。
単位を変換する必要が無い問題を扱っている記事です。
まずはこちらの問題をきちんと解けるようにしましょう。
きちんと理解することが大切ですよ。
・速さや距離(道のり)の単位を変換する必要がないときの時間の求め方はこちら
早速例題を元に説明していきますね。
分速\(150m\)と\(200m\)は単位が揃っているのでそのまま計算できます。
1分間に\(150m\)進むので$$200\div 150=\frac{4}{3}=1\frac{1}{3}$$となります。
\(\frac{1}{3}\)分は、\(\frac{1}{3}=0.333\cdots\)となるのでなんとなく計算できそうにないのですが、時間の場合は話が変わってきます。
1時間は60分なので、60分の\(\frac{1}{3}\)は20分となります。
分数だと割り切れないのに分から秒に単位を変えると整数になります。
なんだか不思議な感じですね。
もう1問例題を扱っていきますね。
時速\(40km\)と\(2400m\)なので単位が揃っていません。
まずはココを揃えることからがスタートになります。
時速○\(km\)を時速△\(m\)に単位変換した解き方
時速\(40km\)を時速△\(m\)に単位を変えてから解きます。
時速\(40km\)は時速\(40000m\)です。
1時間に\(40000m\)進むので、\(2400m\)進むときにかかる時間は、$$2400m\div 40000=\frac{2400}{40000}=\frac{3}{50}$$となるので\(\frac{3}{50}\)時間かかることが分かります。
今回の問題では時間の単位は分で答えないといけないので、\(\frac{3}{50}\)時間を分になおして、$$60分\times \frac{3}{50}=\frac{18}{5}$$よって、\(\frac{18}{5}\)分ということになります。
分数になると急に難しく見えちゃいますね。
できるだけ小学生のうちに分数になれておくのがオススメです。
小学生の中には分数になると答えとしておかしいと思っているお子さんがよくいます。
算数や数学では段々、答えが小数ではなく分数になることが多くなりますよ。
求める答えに合わせて単位変換して解く方法
求める答えが何分か聞かれているので、計算して出てくる数字をあらかじめ分にしようという作戦です。
時速で計算すると○時間という形で計算結果が出てきます。
計算結果が△分とするにはあらかじめ、速さを分速という単位に変えておくとシュッとできます。
時速\(40km\)と\(2400m\)の単位を揃えて、さらに時速を分速になおします。
\(km\)に合わせるか\(m\)に合わせるかは好みでしょうか。
楽な整数になる方を選ぶことが多いと思います。
困ったときはどちらでしても答えは出るので考えすぎずにやっちゃいましょう。
今回はどちらの場合もやってみます。
\(km\)に合わせる場合
時速\(40km\)を分速にします。
60分に\(40km\)進むということなので、$$40km\div 60=\frac{2}{3}$$となり分速\(\frac{2}{3}km\)。
また\(2400m\)は\(2.4km\)になおします。
1時間に\(\frac{2}{3}km\)進むので、$$2.4\div \frac{2}{3}=3.6$$となるので、答えは3.6分ということになります。
\(m\)に合わせる場合
まずは時速\(40km\)を\(m\)にします。
\(m\)にすると、時速\(40000m\)となります。
次に時速から分速にしましょう。
60分に\(4000m\)進むということなので、$$40000m\div 60=\frac{2000}{3}$$となり、分速\(\frac{2000}{3}m\)となります。
\(2400m\)の道のりを1分間に\(\frac{2000}{3}m\)進むので、かかる時間は、$$2400\div \frac{2000}{3}=\frac{18}{5}$$となるので、答えは\(\frac{18}{5}\)分ということになります。
どの過程をたどっても、正しい過程をたどると、多少めんどくさいことになる事はあってもきちんと答えにいきつくことができます。
練習問題
1、時速\(120km\)の電車で\(12km\)移動すると何分かかりますか。
2、分速\(300m\)の自転車で\(15km\)サイクリングすると何分かかりますか。
3、秒速\(5m\)の速さで\(0.1km\)走ると何秒かかりますか。
4、秒速\(0.02km\)の自動車で\(144km\)走ると何分かかりますか。
5、時速\(8km\)のペースで\(1.6km\)歩くと何分かかりますか。
解答と解説
1の解説
時間を出してからその後時間の単位を分に変える解き方
1時間に\(120km\)進むとき、\(12km\)を進むのにかかる時間は、$$12km\div 120=\frac{1}{10}$$となるので、かかる時間は\(\frac{1}{10}\)時間となります。
時間の単位を時間から分になおして、$$60分\times \frac{1}{10}=6$$となり、答えは6分となります。
時速を分速に変える解き方
時速\(120km\)を分速にすると$$120km\div 60=2$$となるので分速\(2km\)となります。
1分間に\(2km\)の速さで\(12km\)移動したときにかかった時間は、$$12\div 2=6$$となるので、答えは6分となります。
2の解説
距離の単位を\(m\)に合わせて計算します。
\(km\)に合わせて計算してもいいのですが、小数になるのでちょっと扱いにくくなります。
単位を合わせるときに2通り以上のやり方が考えられるときは、なるべく楽な数字になる方を選びましょう。
\(15km\)を\(15000m\)にします。
1分間に\(300m\)進む速さで、\(15000m\)サイクリングするので、$$15000m\div 300=50$$となるので、答えは50分となります。
3の解説
距離の単位を\(m\)に合わせてから計算していきます。
\(0.1km\)は\(100m\)です。
1秒間に\(5m\)進むときかかる時間は、$$100\div 5=20$$となり、答えは20秒となります。
距離の単位を\(km\)に合わせると計算しづらくなりますよ。
4の解説
秒速を分速に変えて計算します。
1秒間に\(0.02km\)進むので60倍して分速にします。$$0.02km\times 60=1.2$$よって分速\(1.2km\)ということが分かります。
1分間に\(1.2km\)進むとき\(144km\)を進むのにかかる時間は、$$144\div 1.2=120$$となるので120分となります。
もちろん\(144\div 0.02=7200\)として7200秒と一旦出して、\(7200\div 60=120\)として、120分としてもいいですよ。
ただ、\(144\div 0.02=7200\)の計算がちょっと面倒なので先に60倍して分速にして計算した方がちょっと楽な気がします。
5の解説
この問題を解くときには「時速を分速にして解く」のと「○時間でだして△分にする」のとではどちらの方が楽でしょうか。
この場合は後者の「○時間でだして△分にする」方が楽そうです。
どこから判断するのかというと、16が8の倍数というところから判断します。
やっていくうちに覚えるモノなのでそんな見方があるのか!ってくらいでOKです。
まずは○時間を求めましょう。$$1.6km\div 8=0.2$$となったので、0.2時間ということが分かりました。
後は時間から分に単位を変えます。$$60\times 0.2=12$$となり、答えは12分ということになりました。
まとめ
今回の記事では速さの単位が揃っていない問題を扱いました。
速さと距離の単位が違う場合や、問題で答える単位が違う場合を扱いました。
1つ1つ単位を見られるようになればすんなり解けるようになるところです。
変に暗記に走らず1つずつきちんとやらせてみてくださいね。
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