速さの問題で池の周りを反対方向にまわる旅人算を解いてみた!

電車がトンネルや鉄橋を通る問題のようによく出てくる速さの問題の1つが池の周りをまわる問題。

旅人算とも呼ばれます。

トンネルや鉄橋の問題では動くものが1つだったのに、池に周りの問題では動くものが2つになるためなんだかよく分からない!となりがちです。

頭の中で2人を動かしてみるとよくわからないとなりやすいのが問題の難易度の決め手になっています。

これらの問題はその問題の本質が分かるとすんなり解けるのではないでしょうか?

今回の記事では池の周りを2人が反対方向にまわる旅人算について扱っていきたいと思います。

速さの問題で池の周りを反対方向にまわる旅人算を解説!

池の周りをまわる旅人算のポイントはその問題のとらえ方です。
ここでとらえ方を間違えると難問化してしまうので、そうなってしまわないようにしっかり問題を的確にとらえていきましょう。

それでは例題を使って考えていきます。

例題
周りの長さが\(1200m\)の池があります。
その池の\(A\)地点から兄は分速\(80m\)で時計まわりに、弟は分速\(70m\)で反時計まわりに同時に歩き始めたとき、2人が出会うのは歩き始めて何分後になりますか。

兄と弟が池の周りを反対方向にまわって、出会うまでの時間を求める問題です。
この問題の難しさは、いつ、どこで出会ったのかが分からないというところです。
ここをうまくクリアしないことには答えに行きつくことができません。

ポイントは、兄と弟のそれぞれの移動距離を考えないことです。
2人が出会うまでにお兄ちゃんと弟君が移動したそれぞれの距離をいきなり求めることはできません。

ちょっと見方を変えることが大事です。

兄と弟が出会うまでに移動した2人の距離の合計を考えていきます。
2人が出発して出会うまでに移動したそれぞれの距離の和は、池1周分の\(1200m\)です。
また2人の移動した距離の合計は1分ごとに\(150m\)ずつ増えていきます。
2人の移動した距離の合計が\(1200m\)になった時に出会うので、2人が出会うまでにかかる時間は、$$1200\div 150=8$$2人が出会うまでにかかる時間は8分となります。
答えは2人が歩き始めて8分後ということになります。

動くものが2つの時は個々で移動した距離は求めにくくても、その2つの移動した距離の和は求めやすいことが多いです。
今回の池の問題のように反対方向に同じ地点を出て出会うまでというような場合は、2つの動くものが移動した距離の和=池の周りの長さということが分かれば解けるようになります。
速さの理解というよりはまずはその問題文中で起こる現象の理解が先に来ると思います。
この辺りは速さの問題というよりは物事のとらえ方に近いです。
速さの問題の解き方とは独立した全く別のものとしてとらえて教えてあげるほうが分かりやすいかもしれませんね。

次に必要なるのは今回の例題で必要になるのは1分間に2人が移動した距離の合計です。
一般的に言うと、ある単位量当たりに2つのものが移動した距離の和という感じでしょうか。
移動する方向が逆になっている問題では基本的にそれは速さの和になります。
学校や塾によっては暗記するように教えられていることもありますが、どういう現象なのかを考えることができれば、自然と速さの和を使うことになります。
単に「反対向きに移動するときには速さの和を使う」というような感じではあまりとらえさせたくありませんね。

難しいと言われる速さの文章題はその文章題が言っていることをどのように解釈するかにかかっています。
その問題文から分かることを一緒に考えてあげるのがややこしい文章問題でも解けるようになる近道かもしれませんね。

もう1題例題をやってみましょう。

例題
1周\(24km\)のサイクリングコースを姉は時速\(18km\)で、妹は分速\(0.2km\)で同じ地点から同時に出発し、反対方向へ進みました。
2人が出会ったとき、姉はスタート地点から何\(km\)進んだことになりますか。

先ほどの例題と似ていますが、聞かれていることが変わりましたね。
基本的な解き方は変わりませんよ。

先ほどと同じように2人が同じ地点から、同時に、反対方向にスタートして出会うという問題です。
今回の問題でも2人の移動した距離の和がポイントになります。
出会うまでに2人が移動した距離の和は\(24km\)ということが最初に分かります。

次に2人の1分間に移動した距離の和を考えます。1)時速で単位を合わせてもいいのですが速さの数字が大きいため理解しづらくなる子もいると思います。分速に合わせる場合も時速に合わせる場合も答えが\(km\)で答えるようになってるので\(m\)にせずに\(km\)にしたほうが楽だと思います。

姉の時速\(18km\)を分速に単位を変えてみましょう。$$18\div 60=0.3$$姉の速さは分速\(0.3km\)ということになります。
ということは、姉と妹が1分間に移動した距離の和は、$$0.3+0.2=0.5$$姉と妹が1分間に移動する距離は\(0.5km\)と分かりました。
2人が出会うまでにかかる時間は、$$24\div 0.5=48$$出会うまでに48分かかることが分かりました。
問題で聞かれているのは姉がスタート地点からすすんだ距離なので、$$0.3\times 48=14.4$$答えは\(14.4km\)ということになります。

妹の速さを時速にしたときの求め方

この問題では分速のほうがお子さんがとらえやすいと思いますが、時速に単位を合わせたときの解き方も解説しておきますね。
妹の速さを時速に単位変換すると、$$0.2\times 60=12$$妹の速さは時速\(12km\)ということが分かりました。
2人が1時間に進む距離は、$$18+12=30$$\(30km\)だということが分かりました。
出会うまでにかかった時間は、$$24\div 30=0.8$$姉がスタート地点から妹と出会うまでに進んだ距離は、$$18\times 0.8=14.4$$答えは\(14.4km\)となります。

時速に合わせても問題の解き方は全く同じです。
時間を基準にするのか分を基準にするのかの差です。
扱いやすい単位をうまく設定することで、計算が楽になるためちょうどいい単位に合わせてあげるといいですね。
池の周りを同じ方向に周って追い越す旅人算の問題を解説!

練習問題

1、あるジョギングコースの同じ地点から兄と弟が同時に反対方向に走り出しました。
コースの長さは1周\(3km\)です。
兄が分速\(120m\)で走ると10分後に弟とすれ違いました。
弟は分速何\(m\)で走っていましたか。

2、1周\(5.8km\)のウォーキングコースがあります。
ウォーキングコースのスタート地点から太郎くんは分速\(80m\)で、花子さんは分速\(65m\)で同時に反対向きに歩き始めました。
2人がコースの途中で出会うのは出発して何分後ですか。

3、1周\(11km\)のサイクリングコースを兄は時速\(16.8km\)、弟は分速\(160m\)の自転車で周ります。
2人が同じ地点から同時に反対方向に出発して出会った時とき、兄はスタート地点から何\(m\)進んだことになりますか。

解答と解説

1の解説

例題よりも少し難しいかもしれませんね。
2人が同じ地点から反対方向にスタートして10分後に出会うということなので、2人が移動した距離の和は\(3km\)ということが分かります。
弟が移動した距離は2人が移動した距離の和から兄が移動した距離を引けば出せます。

兄が移動した距離を求めましょう。$$120\times 10=1200$$兄が移動した距離が\(1200m\)と分かったので、弟が移動した距離を求めます。$$3000-1200=1800$$弟は\(1800m\)を10分で移動したので、$$1800\div 10=180$$弟の速さは分速\(180m\)ということになります。

2の解説

2人が移動した距離の和は\(5800m\)、2人が1分間に移動する距離の\(80+65=145\)なので、$$5800\div 145=40$$太郎君と花子さんが出会ったのはスタートして40分後ということが分かりました。

3の解説

求める答えが\(m\)なので距離の単位は\(m\)で、分速で解くのが解きやすそうなので兄の速さを分速〇\(m\)に単位を変えてから解いていきたいと思います。
時速\(16.8km\)を分速〇\(m\)にすると、$$16800\div 60=280$$兄の速さは分速\(280m\)ということが分かりました。
兄と弟の2人が1分間に移動する距離は、$$160+280=440$$2人が出会うまでにかかる時間は、$$11000\div 440=25$$2人が出会うまでに25分かかるということが分かったので、兄がスタート地点から出発してから弟と出会うまでに移動した距離は、$$280\times

25=7000$$兄が進んだ距離は\(7000m\)ということになります。

まとめ

今回の記事では池の周りを反対向きに出発する問題でした。
速さの問題の中でも難しい部類にあたるのではないでしょうか。
速さの和を使うというのも小学生には難しいかもしれませんね。
一旦速さという単元から切り離して単位量当たりの数を考えたほうが分かりやすい気がします。
特に公式にポンポン入れて解けばいいというように考えているお子さんの場合はそれだけでは厳しいなぁと思わせる問題でもあります。
算数がどうこう、速さがどうこうというよりも、何が問題文中で起こっているのかということを考えることが大事ですね。
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References   [ + ]

1. 時速で単位を合わせてもいいのですが速さの数字が大きいため理解しづらくなる子もいると思います。分速に合わせる場合も時速に合わせる場合も答えが\(km\)で答えるようになってるので\(m\)にせずに\(km\)にしたほうが楽だと思います。